
今月も、香道具の一種「志野袋」の紐結びで遊んでみました。
本来、1月に季節先取りで結ぶ「梅」のバリエーションとしてこんな(写真)結び方も面白いでしょう。
「花結びと袋もの(田中年子著)」をみて「匂い梅」を結んでみました。
私達がいつも結んでいる「梅」は、蕊(しべ)の部分全体が「円」で表わされていますが、この結び方では日本画などによく見られる「点々」での表現を「三つの小さな丸」で表わしています。
見事な表現ですが、紐を解くのに複雑な3手を要するのが難点です。「香木」や「銀葉」を出し入れするのは大変!どちらかというと「封印」で用いる方法かもしれません。
結んでみると、とても複雑な結び方ですので、考案された人の「頭脳」と「センス」には大変敬服します。日本の「紐結び」の文化は、まだまだ奥が深そうです。
写真の「志野袋」の裂地(きれじ)は、左側が鳥の子色の地に朱色・藍色・萌黄色の縞の「間道(かんとう)」それに金糸の「梅鉢」が散らしてあるもの。右側が鮮やかな柿色の地に花兎紋と青海波をあしらった「角倉金襴」です。
**「志野袋」 京都製・朱紐 ¥10000-税別