
「香道の道具」第4弾をご案内します。
今回、ご案内するのは、小間の手前のひとつ「四方盆手前」で用いる「四方盆」(写真)です。
一般的には「しほうぼん」と呼んだりする場合がありますが、香道では「よほうぼん」、
と言うよりも「よほぼん」と呼びます。
「四方盆手前」とは、最も道具を簡略化した、簡素な手前のこと。ただし、ただ簡略化されただけでなく、志野袋という袋を使うことによって紐の「四季結び」という独特の楽しみを生み出しています。
「香道の歴史辞典(神保博行著)」の「香道用語集」を見ると「四方盆:正方形の香盆のこと。志野流では四方盆略手前に使用する。また(中略)八角一枚札を並べる際には、大中小と大きさが異なる三枚の四方盆が一組となった三枚盆を使用する。」ということ。
ここでご紹介するのは、三枚の内の「大」にあたり、一辺が30㎝弱の寸法の物。塗り物も使われたりしますが、多くは木地の物です。
1月22日に投稿した写真のように、「香炉」「火道具」「志野袋」を組み付けて用います。
**「四方盆」桑 京都製 木箱入り ¥33000-税別
**特殊ではありますが、昨日行われた「名香鑑賞会」等で行われる「名香席」の手前でも、他の道具と組み合わせて「四方盆」が使われます。