「お香」に関する展覧会等があると、時間が取れれば、できるだけ足を運ぶようにしています。
今まで、いろいろな展覧会に出掛けましたが、その中でも平成8年の10月5日~11月10日に
名古屋・徳川美術館で催された「香の文化」展は
すばらしい物でした。
国宝18点、重要文化財18点、重要美術品4点を含む、全258点を集めた壮大な展覧会。
これだけのものを一堂に集めるのは、しばらく難しいでしょう。
自館の所蔵品はもちろん、
東京国立博物館、
東京・根津美術館、
東京・五島美術館、
京都・野村美術館、
名古屋・松隠軒などの全面的な協力を得て実現したようです。
60点もの
「香木」の出品も、他では見られないものでした。
写真は、そのとき会場で買い求めた図録です。
(表紙には、源氏香の図52種全てが描かれています。)
国宝・色絵雉香炉(野々村仁清作)<石川県立美術館蔵>、重文・初音蒔絵火取母<神奈川・東慶寺蔵>、松喰鶴蒔絵二階棚<東京国立博物館蔵>、青磁香炉 銘 千鳥 大名物<名古屋・徳川美術館蔵>、
国宝・初音蒔絵調度香盆飾り<名古屋・徳川美術館蔵>、重文・香木 伽羅<静岡・久能山東照宮蔵>、千鳥蒔絵乱箱<名古屋・松隠軒蔵>、十組盤<東京国立博物館蔵>、源氏香図画帖<京都・宝鏡寺蔵>、菊折枝蒔絵十種香箱<名古屋・徳川美術館蔵>等々興味深い「香」関係の文化財が美しい写真と詳細な解説で掲載されています。
図録は、持って帰るのに重いし、家では場所をとるし、そのうえ安くありませんが、展覧会の記念にはいいものです。
この図録は「お香」に興味がある方でしたら、物を見る目を養う縁となるのではないでしょうか。
見ているだけで、ほんとに楽しい本です。
**「香の文化」 徳川美術館 B4変形版 196ページ ¥?(忘れちゃいました。)