「四種盤」

平成12年の豊田町(現・磐田市)香りの博物館での「姫様の香り展」で観ることのできた「四種盤〈館蔵品〉」をご紹介します。
写真は当時の図録のものです。
以前(H23・6・5)に、盤物では「十組盤」をご紹介しましたが、

今回ご紹介するのは「四種盤」で、文字通り4種のゲーム盤と言ったところ。図録の解説によると次の四種の組香が出来るようです。

「●競馬香・・・京都賀茂別雷(かもわけいかずち)神社の競馬(くらべうま)神事に由来する。」
  写真手前レール状の盤と騎馬武者の駒を使うのでしょう。二組に分かれた団体戦とのこと。

「●矢数香・・・京都三十三間堂で行われた大矢数(通矢)の行事に由来する。」
  大きな盤に、刺さっているのが、矢のようです。房状の物も使用しています。

「●源平香・・・古来、紅白の旗を建てて平氏方と源氏方に分かれて勝敗を争うもの。」
  右方、レール状盤の向こうに、紅白の旗の駒が見られます。

「●名所香・・・(源平香の)紅白の旗を花と紅葉に替え、春秋の争いに例えて、芳野、龍田の名所香となった。」
  右方後方に、桜と紅葉の駒が見られます。

蒔絵も美しく、状態もよく、駒の不足も無さそう・・・。
この様な道具が、地元の博物館に所蔵されていることは、香道を嗜んでいる物にとって、大変ありがたいことです。



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