東京芸大「香り~かぐわしき名宝~展」を観てきました

今日、東京・上野の「東京芸術大学美術館」で開催されている「香り~かぐわしき名宝~」展に行ってきました。
昨日まで雨、また明日から雨らしいのですが、今日は本当にいい天気でした。
まずは、日本で最初の公園「上野公園」に足を踏み入れ、

「西郷ドン」にご挨拶をしてから、「東京芸術大学美術館」(写真)へ。
開館前でも十数人の列が出来ていました。そして開館。

出迎えてくれたのは、高さ63cmもの大きな「沈香木置物<京都・泉屋博古館蔵>」と長さ51cmの大きな「重要文化財・伽羅<静岡・久能山東照宮蔵>」。後者は、地元・静岡県のお宝です。
そして、平成8年の徳川美術館の「香の文化」展以来に目にした「一木四銘の名香<愛知・徳川美術館蔵>」。先日鑑賞した香木のように、ケースから出して、香りを聞きたくなります。

美しい、香道具の揃えは「松竹梅蒔絵十種香箱・道具<東京・大倉集古館蔵>」、「秋野蒔絵十種香箱・道具<個人蔵>」、そして私が大好きな板谷波山作の香炉を揃えた「草花文様十種香箱・道具<京都・松寿文庫>」。
興味深かったのは「三頭藤巴紋宝相華十種香箱・道具<京都・松寿文庫>」。時計の文字盤のようなもので答える「系図香」(組香の一種)専用の香札が揃えられていて、他では見られないものでした。

盤物が5点。「花笠香の盤<東京国立博物館蔵>」と、こちらも「香の文化」展以来の「十組盤<東京国立博物館蔵>」の内「吉野香盤」「相撲香盤」「闘鶏香盤」の3点。そしてお正月に何度か間近にした事のある「三組盤<愛知・松隠軒>」。

香伝書も三種。「香道秘伝書<東京・早稲田大学図書館蔵>」、「十種香暗部山<東京・早稲田大学図書館蔵>」そして史上最も美しい香伝書と言われる「香道蘭之園<東京・宮内庁書陵部蔵>」も。・・・その美しい彩色図をはじめて実際に見ることが出来ました。

今回の展覧会の特徴は、「香りを見る」ということへの挑戦。「香り」をテーマにした絵画も充実していました。多くの関連書に掲載されている「遊女聞香図(宮川長春作)<東京国立博物館蔵>」、展覧会のチラシにも使われた「伽羅(鏑木清方作)<東京・山種美術館>」そして「楚連香之図(上村松園作)<横浜美術館>」等の他、多くの浮世絵も・・・。

そのほかにも、数々の名品に出会うことが出来、大変充実した時間を過ごすことが出来ました。
お香に関して、これほどの名品が一堂に会することは、しばらく無いでしょう。

お昼は、大学の学食で、学生に混じって一服。気持ちだけ、20代にタイムスリップしてきました。












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この記事へのコメント
いいですね〜。薫友会でもぜひお話聞かせて下さい。
Posted by K at 2011年05月25日 23:38
お香に関係する道具等、約190点が一堂に会する、見事な展覧会でした。
「みやげ話」を楽しみにしていてください。
Posted by 四代・和佐吉四代・和佐吉 at 2011年05月27日 12:10
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