「記紙差」
7月に投稿する予定だった「香道の道具」第6弾をご案内します。(先日から、2ケ月程サボっていた間の話題を投稿中です。)
今回、ご案内するのは、「記紙差(写真)」です。
上の方に見える白い部分は、中に入れた「記紙」(別売)。
「香道の歴史事典(神保博行著)」の「香道用語集」によると「(前略)香席で、組香の答えを記す記紙(名乗紙)を配る際に用いる、記紙を束ねて入れる袋のこと。形状は鳥の子紙を七枚重ね折して作り、長さは約八センチほど。表は金地に極彩色で、月・雲や郭公が描かれている。(後略)」ということ。
組香の席では、客は皆、ここから記紙を一枚ずつ取り、名前と自分の答えを書き入れて行きます。その後、回収して、採点するわけです。
香道具には、この「記紙差」ように、紙を独特な形に折り込んで仕上げた物が幾つか見られます。複雑に折られたこれらの道具からも、その長い歴史を感じることが出来るでしょう。
**「記紙差」京都製¥5000‐(税別)
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